下水道鉄蓋用アンカー「しっかりアンカー」
1998年9月、高知市で水害時に鉄蓋が外れていたことに気付かずマンホールに人が落ちて亡くなった事故があり、それを受けて鉄蓋は内水氾濫が起こると枠より浮いて水や空気の圧力を逃がし圧力が下がれば枠に収まる構造に変わりつつあった。
鉄蓋の強度規格は106kNであり、アンカーは3本使用するからアンカー1本当たり、約36kNが必要最低強度である。せっかく安全性の高い鉄蓋を取替えても止めておく強度がなければ意味がない。また道路上で行う工事であるから、早く交通開放できなければいけない。当時、これらの条件を満たすアンカーは無かった。
本製品は、旧新南陽市時代の下水道鉄蓋取替工事の際、今まで触れなかった下桝と鉄枠を緊結するアンカーやボルトの必要強度について確認をすること、そして施工品質を確保するよう指摘を受けたことが開発のきっかけとなった。2005年、同社で高強度アンカー「しっかりアンカー」を製品化した。
現在では神戸市や広島市等の政令指定都市を始め、アンカーの強度規格(3本で106kN)を仕様化している自治体が増えており「しっかりアンカー」が使われている。
(※なお、現在「しっかりアンカー」は、(株)グラウンドデザイン研究所の製品であり、同社は製造を行っている。)しっかりアンカー