周南クオーツ株式会社-山口県周南市企業情報データベース「じゃから、周南」

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周南市を拠点に頑張る企業Company of Shunan city

周南クオーツ株式会社

周南クオーツ株式会社

〒745-0304 山口県大字鹿野下字大町1385-3  URL http://www9.ocn.ne.jp/~syunan/
半導体、光源分野向け石英製品の製造販売
恵まれた自然環境の中で、夢を叶えた地元企業
 2007年(平成19年)9月に設立された同社は、大自然に恵まれた周南市鹿野で半導体工場向けや光源(ハロゲンランプ・カンタルヒーター等)理化学向けの石英ガラス製品を製造加工及び販売する企業である。
「素直な心で受け止める(学ぶ心)」、「熱意の心で働く(知恵・実践・実行)」、「感謝の心で返す(結果・評価)」の『三心働の精神』を経営理念に掲げる。
本社社屋周南クオーツ株式会社 社屋
 創業者の益田進社長は生まれ育った周南市鹿野の小・中学校から徳山工校を卒業後、2年間他の業種に携わり20才からこの石英業界一筋で南は長崎、北は山形と全国5社を渡り歩き、技術収得一心に精進して来た。そして念願の会社を設立する。
 創業時、三つの良い条件が重なった。一つ目は、賛同者の出現である。以前の会社でともに働いていた信頼のおける仲間3人が集まってくれた。二つ目に、機械設備を以前勤めていた会社から貸与された。三つ目に、会社の所在する鹿野という場所がとても環境に恵まれているということであった。
 「会社設立に踏み切ったのは、人・モノ・環境の三つの条件が揃ったことはもちろんですが、鹿野がとても過疎化している現状があったからです。」と益田社長。社長が小さい頃、約6,000人だった人口も、今は4,000人を下回っているという。
 「周南クオーツという会社を設立することで、継続的に少しでも雇用を創出することも大きな目標の一つです。」「鹿野は非常にものづくりに適しています。岩崎想左衛門重友が、潮音洞(水路)を導き、民が水門を築き上げたDNAがしっかり今も受け継がれています。特に精密機械の製造には適しており、将来、半導体を製造する大手の工場ができるとさらに、大きな雇用が生まれるのですが・・・」と夢を多く語ってくれた。
益田 進 社長益田 進 社長
長野山緑地公園長野山緑地公園
少数精鋭で卓越した技術を持つ職人集団
 一般のガラス製品は様々な成分からできているが、同社の扱う石英ガラスは①紫外線から赤外線まで広い波長範囲で良好な透過特性を持っている。②Sio2(シリカ)のみからできており、金属の不純物をほんのわずかしか含んでいない。③軟化点が約1,700度と非常に耐熱性に優れており、熱膨張係数も小さいため急激な温度変化にも耐えられる。④科学的に極めて安定であり、優れた耐薬品性を持っている。等、多くの優れた特性を持っている。
 高集積化が進む半導体の製造プロセスでは、微量の不純物も嫌い厳しい純度が求められる。優れた耐熱性と極めて低い熱膨張係数を併せ持つ石英ガラスは、半導体製造の熱処理プロセスなど高温プロセスにおいて炉心管やボートなど、耐熱形状安定性の高い部材として広く求められている。また、一般のガラス類と比べ光透過率が紫外から赤外の全波長にわたり非常に高いという特徴は、露光装置用のレンズ素材や光ファイバー用ランプ、特に短波長の紫外領域ではその他のガラスより良好な透過性を示し、半導体プロセスを大きく支えている。
 石英ガラスを加工する際には、約1,500度~1,600度で酸素と水素を混ぜた火炎で作業を行うが、高温での作業には大変熟練した加工技術を必要とする。同社では、石英加工を20年以上経験している従業員がおり、技術者自身が営業を担当していることが大きな強みとなっている。また、大手石英メーカーには扱いにくい大きな製品を確かな技術でスピーディに製作できる。効率よく生産するために、自動焼き上げ機などを導入し、技術化も進めている。メンテナンスの注文も増えているという。
 最近では、紫外~可視用スペクトル光源分野ランプの製造も始めている。景気に左右される半導体分野であるが、市場が安定している光源の分野にも幅を広げて安定した経営を目指す。
 最先端技術に素早くチャレンジする向上心を常に持ち続け、顧客に満足してもらえる技術・スピードで対応する。そして、さらなる人づくりのために教育・訓練を徹底して行っている地元企業である。
火炎旋盤などを使った作業風景火炎旋盤などを使った作業風景火炎旋盤などを使った作業風景
完成した様々な石英ガラス製品完成した様々な石英ガラス製品完成した様々な石英ガラス製品

~取材日:2012年1月~

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